封人の家 を知っていますか?
松尾芭蕉の奥の細道のアレです。
『蚤虱 馬の尿する 枕もと』
(のみ・しらみ うまのしとする まくらもと)
大昔に教科書で習いました。今も教えているのかな?
のみ に しらみ に 馬の小便 !
しかもそれが 枕もと に!
と、衝撃的な俳句でした。
今回、現在も山形県最上町に残るこの俳句の舞台 封人の家 を訪問してきました。
封人の家 の基本情報
名称 :旧有路家住宅(通称「封人の家」)
住所 :〒999-6106 山形県最上郡
最上町大字堺田59-3
建築年 :1661年
文化財 :国の重要文化財
駐車場 :あり(10台)
営業時間:
4月~10月_8:30~17:00
11月_8:30~16:00
12月~3月_休館
注)営業期間中は無休
入館料 :大人¥250(高校生以上)
子供¥120(小中学生)
場所と駐車場
場所
封人の家は国道47号線沿いの小さな集落にあります。
冬は大変と思いますが、とても風光明媚な農村地域です。
国道沿いで陸羽東線の駅もあり、芭蕉の時代から交通の要衝であったことが分かります。
実は今回ここを訪れたのは偶然で、『前森高原のいち髪の桜』を見るためにドライブしてきました。
そして念願の いち髪の桜 を鑑賞した後、ふと以前テレビで見た最上町の 分水嶺 のことを思い出して立ち寄ったところ、「あらこんなところに封人の家!」と、この 封人の家 に辿りつきました。
(何回か通った道なのに、これまで全然気が付かなかった。。)
駐車場
封人の家の道路向かいに無料駐車場があります。
それなりに広い駐車場ですが、連休時等にもしも満車だったら、歩いて4分にある分水嶺の駐車場(堺田駅駐車場)に止めても良さそうです。
ついでに分水嶺も見学できますし。
![](https://travel.leisurely-days.blog/wp-content/uploads/2024/04/d748a08c3dae8024068ca40afd84dbc7.jpg)
遠くに分水嶺の休憩所が見えます
封人の家
松尾芭蕉が滞在したのは 1689年 とのこと。
私が訪れる335年前のことです。
良く壊されないで残りましたね。まさしく文化遺産です。
![封人の家の外観](https://travel.leisurely-days.blog/wp-content/uploads/2024/04/4d3f0b4ed6fa93f3ccd91a3b50fcfab7.jpg)
正面側に入口が3つもある立派な家です。
庄屋かつ役場だったようなので、立派なのもうなづけます。
大きく立派なのは 大戸口 で、意外にも作業用出入口で、馬や手下の村人が出入りしたようです。
分かり難いですが、真ん中の窓口が 通常の出入り口 で、家人が出入りしたにかな?
左端の出入口が お偉いさま用の出入口 のようで、畳敷の座敷に直行する作りです。
芭蕉はどこから出入りしたのでしょうかね?
見学者は窓口で観覧券を購入し 大戸口 から入ります。
入ると土間になっていて、右手に馬小屋がありました。
馬小屋は3箇所もありました。
![屋内の馬屋の部分の写真](https://travel.leisurely-days.blog/wp-content/uploads/2024/04/3eb3e7bb52f0bb0b6e03543914ae9fd2.jpg)
広い土間にはカマドが2口あり、奥に台所があります。
![カマドと板敷の写真](https://travel.leisurely-days.blog/wp-content/uploads/2024/04/3f1c54bf5ab4a5634d420fbccbd14503.jpg)
左手は板敷になっていて、囲炉裏ではまだ少し寒いからか、本物の炭に火が付いていました。
暖かかった。
土間と板敷からは屋根が丸見えです。
炭の煙で燻して茅葺屋根の害虫を殺すのですよね。
![](https://travel.leisurely-days.blog/wp-content/uploads/2024/04/9e0123ee2d2a32eae151f58cfa4ba40a.jpg)
畳敷の座敷の上には天井が掛かっています。
![](https://travel.leisurely-days.blog/wp-content/uploads/2024/04/32edbee55639590bb00cc31ec84757f8.jpg)
芭蕉はこっちの床の間に泊まった気がするのですよね。
つぎの訪問先の鈴木清風は地元の名士(紅花の豪商)だし、出発時には主人に護衛を付けてもらうほどのVIP待遇だし。
蚤虱云々は、所謂『盛ってる』って感じなのでは?
まとめ
なんといっても国の重要文化財に入れるのは貴重な体験です。
鑑賞券は¥250と安いですし、しかも教科書で習った俳句の舞台。
これからも歴史遺産を守っていけるように、近くを通る際は、是非訪問してみて下さい。