【山形旅行】山形の若返りの寺 本山慈恩寺 と 慈恩寺テラス 参拝記。

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山形の名刹といえば、松尾芭蕉の俳句『すずしさや/岩に染み入る/蝉の声』でおなじみの 立石寺山寺 が有名です。

ですが山形には 開山1100年以上の古刹立石寺山寺 を含めて三寺あり、あわせて 出羽名刹三寺 と称されているようです。

今回、この 出羽名刹三寺 の中でも『若返り』の御利益があるという、山形県寒河江市本山慈恩寺 を訪問してきました。

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本山慈恩寺の基本情報

慈恩寺概要

名称:瑞宝山 本山慈恩寺
   (ずいほうざん ほんざんじおんじ)

宗派:慈恩宗(法相宗の一派)
   慈恩宗の本山

創建:神亀元年(724)僧行基が
   聖武天皇に奏上。
   天平18年(746)聖武天皇
   の勅命で婆羅門僧正の菩提僊那
   が開山。

本尊:弥勒菩薩

御利益:若返り

公式サイト:本山 慈恩寺

概要:(wikipediaより抜粋
奈良時代の創建。
平安時代は藤原摂関家、鎌倉~室町時代は寒河江大江氏の庇護を受ける。
以降は最上氏や江戸幕府に寺領を認められた、東北随一の御朱印地を有した大寺院。

修験による祈祷寺として御朱印地を拝領していたため檀家を持たない。

本堂は国の重要文化財に指定されており、本堂を含め国指定文化財が32個と東北随一。

若返り祈願

若返り祈願 鋳鉄仏餉鉢(県指定文化財)

本堂宮殿前に置かれるこの鉢は、慶弔11年(1606)に谷地の鋳物師によって作られた。細部の装飾や全体のバランスの良さから、その技術力の高さがうかがえる。

この鉢に頭を入れるとボケ防止、若返ると言われている。

拝観のご案内|慈恩寺公式サイト

場所/参拝時間/行き方等

住所  :〒990-0511 山形県寒河江市
     慈恩寺地籍31 
駐車場 :第一駐車場 40台
     第二駐車場 38台
     慈恩寺テラス駐車場 40台
参拝時間:8:30~16:00
定休日 :年中無休
拝観料 :大人¥700

山形市・天童市や寒河江市中心部からだと、国道112号線を月山に向かって西に進み、国道287号線とのジャンクションから国道287号線に入ります。

ジャンクション奥に進み右折し、立体交差の国道287号線に入る。
くれぐれも手前の侵入禁止レーンに右折しないこと!

国道287号線を東根市・河北町に向かって少し進み、途中の案内板から北に進む脇道に入り、北に少し進んだところにあります。

東根市・河北町からだと、国道287号線を月山に向かって西に進み、案内板から北に進む同じ脇道に入ります。

お勧めの交通手段

慈恩寺は、駅などの寒河江市の中心部から少し離れた小高い山の中腹にあります。

慈恩寺の近くにバス停はありますが、観光に使える利便性はなく、交通手段は基本的に車になります。

主要施設からの距離と所要時間

  • 山形空港から
     11.0km、車で22分
  • 天童駅から
     16.8km、車で29分
  • 寒河江駅から
      8.2km、車で18分
  • 寒河江インターチェンジから
     10.1km、車で17分

レンタカー

レンタカーは山形空港や、山形駅・天童駅にあります。
寒河江市にもありますが、駅から少し遠いようです。

どこでも1日¥6,000程度 で借りれるようです。

タクシー

山形県の村山地方の観光地は比較的近距離に固まっているのでタクシーでの移動も容易です。

寒河江市だけでの観光ならば、『寒河江観光ワンコインタクシー』の観光支援を寒河江市で実施しています(令和6年4月~令和7年3月限定)。
寒河江市の主要観光施設間の移動を、¥500で利用できるようです。
 公式:寒河江市/寒河江観光ワンコインタクシー

駐車場の詳細

慈恩寺には駐車場が3ヶ所あります。

第一駐車場

山腹の慈恩寺本堂の近くにあります。
(40台駐車可)

第一駐車場

ここを利用すれば、急な仁王坂や山門前の石段を登らなくとも参拝ができますので、歩くのが困難な方は、こちらの駐車場の利用をお勧めします。

ただし第一駐車場は山の中腹にあるので、アクセス道から最初に辿り着く慈恩寺テラスからは、結構大回りして行く必要があります。

正しいルート以外は狭い急斜面の生活道路になります。
くれぐれも正しいルートから外れないように注意して下さい。

第二駐車場と慈恩寺テラス駐車場

アクセス道から最初に辿り着く慈恩寺テラスに近い駐車場です。
慈恩寺テラス駐車場(40台駐車可)は慈恩寺テラスの敷地内にあり、第二駐車場(38台駐車可)は慈恩寺テラスの西隣にあります。

どちらの駐車場の山裾にあるので、慈恩寺に参詣するには仁王坂と山門前の石段を登る必要があります。

慈恩寺テラス駐車場
正面に見えるのが慈恩寺テラス

参拝の見所

慈恩寺は、建物ひとつを指しているのではなく、本堂をはじめとした建物群と敷地全体を合わせて慈恩寺と言うようです。

慈恩寺旧境内一帯は東京ドーム約10個分の広さで、国史跡に指定されています。

江戸時代には3カ院48坊もの建物があったようで、現在も3カ院17坊が残っており、東北の田園の中に驚くほどの文化が残っている事に驚かされます。

慈恩寺テラス

アクセス道から最初に辿り着くのが慈恩寺テラスです。

ここは、令和3年(2021年)に出来たばかりの『慈恩寺旧境内ガイダンス交流拠点施設』で、常設展示室シアタールーム と、食事コーナー(寺そば・寺カフェ)物販コーナー があります。

展示施設の充実度は圧巻です。

建物の規模こそ大きくはありませんが、まるで『NHKの4K放送のように美しく配色された壁面展示』や、『4m×4mの慈恩寺境内巨大立体ジオラマに投影されるプロジェクションマッピング』『4K大型ラウンドシアター』と、驚くほどの充実度です。

これらの展示での歴史の説明も素晴らしく、京から遠く離れた東北に、藤原氏や平氏などとの繋がりがあったことが分かり、感動を覚えました。

慈恩寺を参詣する前に、是非ここで基礎知識を得ることをお勧めします。

綺麗な壁面展示。内容も充実
巨大ジオラマに投影されるプロジェクションマッピング
4k大型ラウンドシアター
音響も素晴らしい

慈恩寺テラスの北側に慈恩寺があります。

慈恩寺テラスの飲食コーナーから、食事をしながら山上に向かう仁王坂を眺める事ができます。

仁王坂が望めます
境内案内版
お蕎麦もとても美味しかった
肉そばとミニげそ天丼と冷ややっこの、寺そばセット

慈恩寺テラスの寺そば・寺カフェの記事はこちら

仁王坂

テラスから歩いて参詣する場合は、はじめに仁王坂を登ります。

急斜面をつづらおりで登ります。

途中にテラスから見えた展望台があり、綺麗な田園風景が眼下に広がります。

山門と鐘楼

仁王坂を抜けると山門に向かう石段を登ります。
石段は若干急ですが、それほど長くはありません。

下から仰ぎ見る山門はとても重厚で、期待が膨らみます。

山門では、密迹金剛那羅延金剛の2体の仁王が守護しています。

下から仰ぎ見る山門
振返って坂を望む
密迹金剛
那羅延金剛

山門に向かって左手に鐘楼があります。

鐘楼には、『世の中の平和を願って一回、先祖への感謝を込めて一回、自分の願いを込めて一回、鐘をならします。』とありました。

心に響く良い鐘の音でした。

山門と鐘楼と神楽舞台

本堂

山門の先に本堂があります。

常設ではないとおもいますが、訪問した時は、神楽の舞台が山門と本堂の間に設置されていました。

本堂は令和6年5月現在、残念ながら『茅葺き屋根全面改修工事』の為、本堂全体が白い覆いに囲われていました。
(令和6年秋まで工事予定)

ですが、本堂内への参拝は問題なく可能なようです。

令和6年まで工事予定

三重塔

本堂から左手方向に少し降って行くと三重塔があります。

歴史が刻まれた、落ち着いた三重塔でした。

訪問時は特別拝観が行われており、三重塔の内部に入り、本尊の大日如来を参拝することが出来ました(令和6年5月6日まで)。

修行の道

本堂の左側には釈迦堂と天台智者大師堂があり、その裏に山上の白山堂に向かう石段が伸びていました。
本来修験修行が行われた所だったようですが、現在は見晴らしの良い展望公園が整備されているようです(山王台公園・八千代公園)。

少し登ってみたのですが、訪問時は他の参拝者が少なく、他に登る人は無し。
アクシデントが怖いので引き返しました。

きっと素晴らしい眺めが拝めると思うのですが、やむなし。

華蔵院(延命子安地蔵尊)

本堂から右手(第一駐車場方向)に向かって進むと、薬師堂と阿弥陀堂があり、その先に華蔵院があります。
華蔵院の境内には延命子安地蔵尊があります。

『子ども授かり』『安全な子育』の御利益があるありがたい地蔵菩薩として参拝者が遠くから訪れるようです。

華蔵院の境内には秋に 彼岸花(曼殊沙華)が咲くようです。
是非秋にも参詣したものです。

寅さんの腰掛石

こんなのもありました。

寅さんが映画の撮影で慈恩寺に来た時にここに腰掛け、しばらく景色に見とれたとか。

どんな景色か?確かめてみたくないですか?

まとめ

山寺には何度も参詣したことがありましたが、『慈恩寺はどうも古いお寺らしい』との認識だけで、東北随一の歴史のある寺院とは知りませんでした。

大切に守られてきた素晴らしい歴史がありました。

これからも長く守って行けるように、是非参詣されることをお勧めします。