山形には美味しい蕎麦屋さんが沢山あります。
その中でも、知らなければ決して行く事のない蔵王の山中に、端然と店を構える蕎麦屋さん。
知る人ぞ知る山形の名店『そば処 三百坊』さんに行ってきました。
ここは単なる蕎麦屋ではありません。
文化遺産と言いたくなるような、そんな感動を覚える蕎麦屋さんです。
訪問日:令和6年10月14日
基本情報
店名 :そば処 三百坊
住所 :〒990-2405 山形県山形市
土坂字荒屋敷453-2
座席 :52席
座敷席と椅子席
駐車場 :入口側と建物裏に2ヶ所あり
営業時間:11:00~14:00
定休日 :年中無休
ただし正月1週間は除く
カード決済/QR決済可
場所の詳細
三百坊とは、かつて蔵王連峰の瀧山にあった『みちのく一の修験場 瀧山』の宿坊があった場所とのこと。
山形市街からは少し離れた山中にあります。
アクセス方法
山形市中心部/山形蔵王ICから
山形市中心部や山形蔵王ICからは、山形市街と蔵王温泉を結ぶ 西蔵王高原ライン で行くのが分かり易いです。
西蔵王高原ラインを 9分(7.1km)ほど進み、森林区間を抜けた後の長い上り坂のところに、左手に『三百坊』さんの看板が出てくるので、看板奥で左折し細い山道(西蔵王放牧場に向かう道)に入ります。
細い山道を 2分(700m)ほど進み、キツイ左カーブを抜けたところに、右側に細い砂利道のある分岐が出てくるので、ここで右折し、砂利道を進みます。
砂利道に入り 250m ほど進むと、『三百坊』さんの駐車場に辿り着きます。
蔵王温泉/蔵王エコーラインから
蔵王温泉/蔵王エコーラインからも、同じく 西蔵王高原ライン に入って向かいます。
西蔵王高原ラインに入ってから 5分(4.2km)ほど進むと山形市野草園があります。
野草園を通過し、更に 2分(1.9km)ほど進み、長い下り坂になるすぐのところに、右手に『三百坊』さんの看板が出てきますで、看板の手前で右折し、細い山道(西蔵王放牧場への道)に入ります。
あとは反対側からのルートと同じく『三百坊』まで進みます。
訪問時の状況
開店のギリギリ前、10:48に到着。
10月3連休の最終日での訪問だったので、「ちょっと遅かったか?」と心配だったのですが、駐車場の先客は数台で、なんとか1巡目の入店に間に合いました。
開店時刻の少し前でしたが、お客さんをもう入店させていたようで、わたし達も空いてる席を選んで座る事ができました。
建物と庭の様子
街中から離れた山中に端然と佇む、歴史を感じさせる立派な建物です。
山形県大江町にあった庄屋陣屋を、この場所に1972年に移築したとのこと。
流石は元陣屋、間取りが広く天井が高く、柱も立派。
座敷に入るだけで感嘆してしまいます。
玄関から座敷が三間つづき、庭側に縁側がついています。
一間は十畳で、それを贅沢に2卓で使って、とても広々としています。
くわしくないですが、縁側から眺める庭園は、蔵王の自然と調和した素晴らしい風景と感じました。
屋敷の北側は板敷きになっており、テーブル席になっていました。
本格的なオーディオから、穏やかで心地よい音楽が流れています。
昔からのオーディオ愛好家なら分かると思いますが、なんとあの『長岡先生のスワンスピーカー』です!
素晴らしい音を聞かせていただきました。
三百坊のメニュー
いただいたお蕎麦
さきに つゆ と 薬味 が来ます。期待で一杯。
銀色の徳利は 追加のつゆ です。
そして 野菜天盛合せ がきて。
そしてあこがれの 坊板そば です!
自家栽培/石臼挽きの自家製粉。これ以上求める物はあり得ません。
芸術的な手打ちの技。
細打ちの綺麗な星が散らばる蕎麦。
本日はまだ夏の新蕎麦とのことでしたが、口に含む前から仄かに蕎麦の香りが感じられます。
いざ口に含み、しゃきっとした蕎麦と噛むと広がる蕎麦の味と香り。
感動の美味しさです。
ついでに勧められた 鴨つけ汁 も頂いてしまった。
これも絶妙な塩梅で、感動する美味しさ。
立派な鴨肉が3枚も。
柔らかく、味が染み、それでいて鴨の風味もある絶品の美味しさでした。
そば湯までも美味しかった。
まとめ 人生最期の蕎麦はここが良い
この様な蕎麦屋さんに巡り合えると、日本人に生まれて本当に良かったと思えます。
この雪深い山形で、大切に守られ歴史を重ねた木造建築。
そして芸術とも言えるような、技を極めた手打ち蕎麦。
感謝しかありません。